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animation:三ツ谷 亮

Story

双子の少女、「朱杏」と「青藍」。

イギリスの学校で新学期を迎えたある日、
朱杏を庇った交通事故で青藍は帰らぬ人となり、
二人の世界は引き裂かれました。
血に染まった青いリボンを身につけ、
思い出を胸に、朱杏は自分を責め続けました。

青藍は鏡の向こうから静かに見守りましたが、
その姿も声も朱杏には届きませんでした。

それでも青藍は優しく囁きました。
「…ここだよ。
ここにいるよ。
だから、泣かないで…」

ある日、青藍の想いを宿したテディベアの「ラン」が動き出し、
朱杏に寄り添いました。

言葉は届かなくても、涙を拭い、
寂しいときはぎゅっと抱きしめてあげられます。

青藍が過去になるその日まで、
青藍はランとしてそばにいられました。

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青藍と朱杏は幸せな日々を共に過ごし、家族の時間は笑顔で溢れていた。
ある日、母・紫織から二人にお揃いのリボンをプレゼントされた。
5歳の頃、一家はイギリスへと移住する。
そこで青藍はハウスキーパーのマリーからテディベアの素敵な絵本の話を聞き、朱杏への贈り物として、彼女と一緒に心を込めてテディベアを作った。

青藍が事故で亡くなり、朱杏は孤独に沈む。

鏡の中から「ここだよ」と呼びかけても、朱杏には青藍の存在を感じられない。

ある日、青藍の想いを宿したテディベア「ラン」が動き出し、朱杏に寄り添う。

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ランとして寄り添うも、朱杏は過去に縛られ、心を閉ざしていた。
そんなとき、青藍はマリーの妹アンと出会う。
生者と死者が共にいられない切ない本質を悟り、朱杏の幸せを願う青藍は、葛藤の末に彼女のそばを離れることを決意した。

​結

目の前のものに気づき、寂しさを抱えながらも、朱杏は少しずつ自分の人生を歩み始める。

閉ざされた心から一歩踏み出した。

青藍は鏡の向こう、ほんの少し離れた場所から朱杏を見守り続け、近いうちに訪れる「サヨナラ」の準備をしている。

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©2023 mirrorribbons / kaisake

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