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animation:三ツ谷 亮
Story
幸せな家庭で育った双子の少女「朱杏」と「青藍」
新学期を迎えたある春の日のこと。
交通事故で朱杏を庇い、
青藍は帰らぬ人となってしまった。
血に染まった青いリボンを身につけ、
思い出と共に忘れぬよう、
朱杏はずっと自分を責め続ける。
青藍はずっとそばにいた。
亡くなってからもずっと、
鏡の向こうから見守っていた。
「…ここだよ。
ここにいるよ。
だから、泣かないで…」
青藍の声も温もりも朱杏には届かない。
だけどクマの人形「ラン」になれば、
朱杏のそばに居れるようになった。
言葉は届かないけど、涙を拭える。
寂しいときはぎゅっと抱きしめてあげられる。
いつか青藍が過去になる時まで、
そばにいてあげられるのでした。
起
幸せな暮らしから、ある日突然の事故で片割れを失い、悲しみと後悔に苛まれる朱杏。
青藍はそれを鏡の中から見守ることしかできない。
「ここだよ」と呼びかけても、朱杏には青藍を感じることはできない。
承
鏡越しからくまの人形「ラン」を通じて、朱杏に初めての友達ができる。
親には内緒の友達。
やがて二人で遊ぶようになった。
悲しい時も寂しい時も、ランだけはずっとそばにいることができる。
転
登校を再開し、閉鎖的な環境から一歩を踏み出す。
人間の友達の作り方が分からず戸惑う朱杏。
他人に心を開くことができなかったが、勇気を出して人と関わっていくことを決める。
結
外の世界に目を向けるようになり、部屋に籠ることが少なくなった。
いつしかランは動かなくなるが、変わらず大切な友達である。
青藍は鏡より少し遠いところから朱杏を見守り続け、近いうちに訪れるサヨナラの準備をしている。
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